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■ 2018/03/31

投稿者: マレアハウスデザインスタッフ

住宅借入金等特別控除について

目次

  さて、冬もそろそろ終わり、春の訪れを感じるこの季節、いかがお過ごしでしょうか。   サラリーマンの方にとっては、特に意識をすることもないことかもしれませんが、2月16日から3月15日は個人の確定申 … “住宅借入金等特別控除について” の続きを読む

 

さて、冬もそろそろ終わり、春の訪れを感じるこの季節、いかがお過ごしでしょうか。

 

サラリーマンの方にとっては、特に意識をすることもないことかもしれませんが、2月16日から3月15日は個人の確定申告の時期となっております。

 

通常、年末調整で終わるはずの所得税の申告が、家を購入した人にとっては、そうではありません。

 

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を使うことによって払いすぎた税金がかえってきます。

 

しかしこの住宅ローン控除、家を購入したことがない人にとっては聞いたことはあっても、使ったことはないでしょうし、そもそもこれはどのような制度なのでしょうか。

 

簡単ですが、住宅ローン控除についてご説明いたします。

 

(住他ローン控除について)

 

住宅ローン控除とは、住宅を購入し、その際金融機関から借入をした場合、年末の借入残高の1パーセントが税額控除される仕組みです。(最長10年間受けることができます)

 

この税額控除とは、通常の所得控除とは違い、算出された所得税からまるまる税金が安くなる仕組みですので、とてもお得な制度です。

 

しかしそういわれても、ピンとこないと思いますので、まずは簡単に税金の仕組みからお話しします。

 

税金、ここでいう所得税ですが、所得税とは、総収入から、所得控除を差しひいた課税総所得金額に税率をかけたもの、それが所得税です。

 

総収入金額―所得控除=課税総所得金額

課税総所得金額×税率=所得税

 

難しい言葉で書いてありますが、いわば個人の収入の総額を総収入、そこから差し引いて出たものに税金をかけるという意味です。

 

また、総収入金額ですが、これは個人には様々な所得があります。利子所得や配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得など、そして、通常サラリーマンは給与所得のみです。

 

これは俗に言う年収などといいますが、給与収入から、給与所得控除を差し引いて出たものが、給与所得です。

 

事業をしていれば、経費が発生するので、「売上―経費=利益」と言われれば、分かりやすいのですが、サラリーマンには経費がありません。

 

そこで、特別にサラリーマンがもらう給与にも「経費」として認めてもらえるもの、それが給与所得控除です。

 

サラリーマンだって仕事するのに経費はかかるでしょう。もしそれがないと、個人事業のかたと差が出てしまいますので、それでは不平等だ、ということで、特別に認めてもらっています。

 

これはサラリーマンに経費があろうがなかろうが、給与所得控除という形で認めてもらっています。

 

ちなみに控除とは差し引くという意味です。

 

これは給与収入に応じて金額が決まっているのですが、この給与所得控除を、給与収入から差し引いたものが給与所得となります。

 

つまり、給与収入―給与所得控除=給与所得 となります。

 

次に、所得控除ですが、これは基礎控除(38万)や医療費控除、扶養控除など、先ほど算出された給与所得からさらに差し引くことができる控除です。

 

つまり、

 

給与収入―給与所得控除=給与所得

給与所得―基礎控除―医療費控除―扶養控除=課税総所得金額となります。

 

この課税総所得金額に、税率をかけたものが所得税となります。

 

例えば課税総所得金額が150万でしたら、

150万円×5%=7万5千円となります。

つまり一番税金が安くなるのは、最後に算出された税金そのものから差し引くことができる制度、税額控除と呼ばれるものが一番お得なのです。

 

所得から差し引くことができる所得控除よりも、税額控除の方が何倍も税金が安くなります。

 

これが住宅ローン控除です。

 

また、日本の所得税は累進課税です。これは所得が上がれば上がるほど、税率も上がっていく制度で、最高税率は45%となっております。住民税と合わせると実に55%もの税金がかかる計算となっております。

 

ただ、医療費をより多く使った場合は、医療費控除や、扶養が多い人ほど、所得控除がより多く使えますので、

 

このようにして所得を下げることによって、課税総所得金額(税金の計算のもととなるもの)を減らし、所得税率を下げる方法があります。

 

それはお金持ちであればあるほど、有利な仕組みとなっております。(かけられる所得税率が高いので)

 

例えば所得税率45%の人が、所得控除を使用し、課税総所得金額を38万下げた場合、38万×45%=171,000円所得税が安くなります。

 

しかし所得税率が5%の人が所得控除を使用し、課税総所得金額を38万下げても19,000円しか所得税は安くなりません。

 

税率が違うと、所得控除を同金額使用しても下げられる所得税に差が出てしまうのです。

 

しかし住宅ローン控除のような税額控除は違います。最後に算出された所得税から差し控かれるものですので、より、公平かつ平等な制度と言えるでしょう。

 

この住宅ローン控除をするには確定申告が必要です。

 

例えば2017年の3月に家を購入した場合、2017年度(2018年2月16日から3月15日申告)所得税の申告において、確定申告をすれば、所得税が安くなります。

 

その際、必要書類等複雑で、今まで確定申告をされたことのない人にとっては相当面倒くさい作業となります。

 

どうしても時間がなければ税理士に頼む方法もありますが、自分ですることもできるので、可能であれば、自分自身で申告をしてしまいましょう。

 

ではどのようにすればよいか、具体例を使って説明していきます。

 

(住宅ローン控除の具体例)

 

栃木県宇都宮市にお住いの4人家族の山田さん(仮名)は、昨年2人目の子供が生まれたことで、今住んでいるアパート(2LDK)が手狭になってきており、思い切って家を購入されました。

 

新築ということもあり、快適な日々を送っているのですが、同じように住宅を買った同僚より、確定申告をすれば税金が返ってくるということを聞きました。

 

山田さんの年収は500万円、今回の新築時に借入した金額は3500万円で、2017年度の借入金残高は、3400万円となっております。

 

さて、結論からいいますと、確定申告をした場合、山田さんの税金は34万円返ってきます。

 

面倒くさい確定申告ですが、一度やってしまえば、あとは年末調整でおわることになりますので、最初だけがしんどいのです。

 

つまり2年目以降は、そのしんどい作業もなくなりますし、このように税金がかえってくるのであれば、これを使わない手はありません。

 

ではどうすればいいのか

 

次は具体的な確定申告の方法をお伝えします。

 

【確定申告の方法について】

 

住宅ローン控除を使用するには、まず以下の書類を揃える必要があります。

 

住宅借入金等特別控除額の計算明細書

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

土地建物の登記事項証明書、

土地建物の請負契約書の写し、

土地建物の売買契約書の写し

給与所得の源泉徴収票

 

上記のほとんどが、会社・不動産会社・銀行から手に入れることができますので、改めて用意するものは、無くさない限りありません。

 

ですが、よくありがちなのが、例えば銀行から送られてくる「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を、金額だけ確認して、そのまま捨ててしまう人。

 

もう一つ、最初の年に確定申告をしますと、その後9年分の申告資料が税務署から送られてくるのですが、これも人によってはよく無くします。

 

家を購入した際には、一つのファイルにできる限りまとめておきましょう。

 

一番いいのは、不動産会社が仲介に入った場合など、契約を結ぶと不動産会社から立派な契約書をいれるファイルをもらえることがあります。

 

そこにできる限り大切な資料をしまっておきましょう。

 

そこにも入ることができない場合は、不動産の関係書類一式を箱に入れるなどして、バラバラにならないようにしましょう。

 

税務署に提出する書類は原本が原則ですので、コピーではダメなのです。ですから、無くさないように厳重に注意してください。

 

さて、住宅ローン控除の話にもどります。

 

住宅ローン控除を受けるために先ほどの書類を集めた後は、あとは、とうとう確定申告です。

 

確定申告とは、個人の所得を国に申告することなのですが、通常は年末調整にて所得税を申告しておりますので、何もすることはありません。

 

しかし先ほどから申しています住宅を購入した際の最初の年は確定申告が必要なのです。

 

まず、確定申告で、最もおすすめは、電子申告です。国税庁のホームページから指示に従って操作していけばできるのですが、パソコンが苦手な方の場合は、紙での提出がいいでしょう。今回は紙での申告方法をお話しします。

 

さて、まず最寄りの税務署に紙をもらいにいきます。所得税の申告の場合、AとBがあるのですが、給与所得だけの場合は、Aをもらいにいきます。さらに住宅借入金等特別控除額の計算明細書をもらいます。

 

そしてまずこの住宅借入金等特別控除額の計算明細書に借入期金額、面積、入居日などを書いて行きます。

 

注意しないといけないのが、共有です。

 

夫婦で借り入れをした場合などは、共有の財産となりますので、計算明細に記入する際もそのように記入します。

 

次に確定申告書の書き方ですが、お手元に源泉徴収票を用意し、左上の支払金額が、給与収入の金額となります。一番大きな数字を書くことになります。

 

そして、所得金額(給与)の箇所に源泉徴収票の給与所得控除後の金額を記載します。

 

所得控除所の額は、源泉徴収票の所得控除の額の合計額を書きます。

 

次に右上の課税される所得金額は、所得金額から、所得控除の金額を差し引いた金額を書きます。源泉徴収票の給与所得控除後の金額から、所得控除の合計額を引いた金額となります。

 

課税される金額に計算早見表を当てはめて計算します。所得税の手引き、もしくは国税庁のホームページに記載しているので、そちらを参照します。

 

所得税が算出されましたら、二つ下に住宅借入金等特別控除の額を記入し、最後に減徴収票にある源泉徴収額を記入します。

 

先程、計算早見表を元に算出された所得税から住宅借入金等特別控除の額を引いてでた数字と源泉された金額の差異が還付されることになります。

 

例えば、算出税額が50万、住宅借入金等特別控除の額が35万、源泉が25万とすると、

 

50万―35万=15万(これが本来納める所得税です)

25万―15万=△10万円が還付されることになります

 

源泉所得税は前もって先に納めている所得税ですので、納めすぎた分をこのように返金してもらうのです。

 

(まとめ)

 

いかがでしたでしょうか。

 

説明はだいぶ省略した部分もありましたので、もしもわからない点があった場合は、最寄りの税務署に聞いてしまうのが一番です。

 

ただ、確定申告の時期に慌てていくよりかは、できれば、2月と3月以外の時期を狙って税務署にいけば、税務署も助かるでしょう。

 

住宅ローン控除は税額控除となり、普通のサラリーマンからすると、かなり助かる制度です。

 

還付された税金を固定資産税にあてるのもよし、将来の為のリフォームにためるのよし、おこづかいにするのもよし、それぞれですが、何にせよせっかく国が用意してくれた制度です。

 

是非とも活用していきましょう。

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